唇の震え 家で練習している時はそうでもないのだけど、本番、ステージに上がると唇が震えてしまう。ガクガク、ブルブル、、もう、フルートを吹く状態ではない、、、。せっかくの練習もだいなし、、。たくさんの方がこんな悩みを持っていらっしゃるのではないでしょうか、、、。少しずつでも、解決していきましょう。 フルートの練習は2種類あります。まず1種類目は、いい音を作ったり、曲を仕上げたり、テクニックを磨いたり、曲想の研究などなど、、、いつも、皆さんがされている練習。もし、皆さんが、人前に立って吹くことなく、自分の練習室で練習したり、曲を楽しんだり、レッスンに通ったりするだけなら、以上の練習で、充分かと思います。 しかし、もし、貴方がステージの上で、聴衆に見つめられて、大変緊張する場で吹かなくてはいけない状況が、もし、あるなら、以上の練習だけではステージ上で充分な演奏を行うことができるとは思えません。 いくら、練習で曲が上手く吹けるようになっていても、練習室で自信があっても、ステージの上での演奏は、全く違う空間。本番で、悲惨なる経験をされたことのある方、、多いかと思います。そして、その悲惨な経験がトラウマとなり、ますます、本番恐怖症に陥って行く。(貴方だけではありません、、、。) ステージの上で、フルートが自分の思い通りに吹ける、、なんて、夢のようですね、、。 その夢は必ず果たせます。しかし、それを果たすためには、もう1種類の練習、”本番に向うための、練習”をする必要があります。その練習は、頭で理解して、本番で実行するのではなく前もって、練習の時、ひつこく、ひつこく、体に叩き込んでおかなければいけません。徹底的な奏法の練習です。そして、自分に欠如している奏法を見つけ出しては、取得しなくてはいけません。 その、奏法の注意ポイントをこれから少しずつ、上げて行きたいと思います。もし、その注意ポイントが100あるとしたら、100すべてクリアできたとき、堂々とステージで自分の思い通りにフルートを吹くことができるでしょう。 長い時間、、、かかるかもしれませんが、一つずつ、クリアしていきましょう。
特に今回、唇の震えに関して、次の注意ポイントをあげてみました
①立ち方と姿勢、顎の位置を確認すること
②リラックスして力を抜くこと)(特に顎や顔など)
③息の吸い方、出し方、お腹の底、支え、
以下、詳しく説明してみます。じっくり、訓練してみてください。
ステージの上でこれをするのではなく、日頃から、毎日意識して、練習しておく必要があります。頭で理解するのではなく、それを体に覚えこませる練習が必要です。(ステージの上に立った時は何も考えられなくなりますので、)
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①立ち方と姿勢、顎の位置を確認すること
*右足の上に頭がのるように、(実際には、右足、80%、左足20%くらいかと思われますが、殆どの笛吹きが、前のめりになりすぎます。自分では、100%右足に乗っているくらいで、ちょうどよいかと思います。)
*顎は絶対に突き出さないこと、顎の一番下がったところに楽器を当てて、そのまま、ぐっと後ろ頭の毛を引っ張られるように、上に頭を延ばします。(絶対に、顔は下をむかないように!) *顎を引いて、*顔は正面、*頭は上、という感じです。。、(注 肩を上げないこと) 吹いている間、自分ではそうしているつもりでも、全く違った姿勢になっているかと思います。できれば、練習をビデオで撮って、自分の吹いている姿を見られるとよいかと思います。
詳しくはこちらで 写真入りで説明しています。(写真のフルート吹きたちは、すべて世界で活躍しているプロフェッショナルフルーティスト達です。
http://shukumv.com/flute-souhou/posture.html ②リラックスして力を抜くこと)(特に顎や顔など) *本番、不安になり、頑張って音を出そうとすることにより、顎、唇に力が入り、震えに繋がります。顎、唇、顔 首、肩、など、力を抜くこと。しかし、力を抜いて楽に、と一言でいっても、すべての力を抜くと、音まで抜けて出なくなるので、その分、更にお腹を意識します。 *音を出そうと思うと力が入るので、音を出そうと思わず、お腹からの息を直接フルートに吹きかけるように。日頃から、力を抜く訓練しなくてはいけません。 *特に高音は、低音より、息のスピード(圧力)が必要になるので、音を出そうとして、口の周りに力が入り、震えになりやすいです。口先を寄せますが、寄せる際、力が入りすぎないよう、出る空気とのバランスが崩れないように、練習していきます。 *肩が上がっていないか、チェックします。 ③息の吸い方、出し方、お腹の底、支え、 *空気は吸うのでなく、お腹の底へ飲み込む感じです。(目の前にある空気を口を開けてパクッと食べる感じ) *食べた空気がとっさに、お腹の底に落ちていく感じで、ほんの一瞬で空気が入って行きます。息継ぎに決して時間はかかりません。(水泳の選手が一瞬に呼吸しているのを想像してみてください) *吹くときは、お腹からしっかり(フウ~といった感じで、)お腹でからの直接の息が楽器にかかるように吹きます(立ち方、姿勢に関係します) *しかし、大量に息が出てしまうと、フワフワ、カスカスの音になるので、お腹で支えて、息が出すぎないように *息の量は少しで充分です。しかし、圧力のある息で吹きます。(立ち方、姿勢に関係します) *特に高音はスピードのある息が必要なので、口先を寄せてまとめますが、この力のバランスが崩れると、唇が震えます。(ポイントはお腹かからの圧力のある息) *ロングトーンになると、お腹の中の息が少なくなり、圧力がつかなくなるので、唇が震えます。この場合、できるだけたくさんの息を吸っておき、お腹で支ええ、息が出過ぎないよう、気をつけます。小さな音で長く伸ばす時も、息の量はほんの少しですが、圧力のある息が必要です(ポイントはお腹の支えと唇の寄せ方の練習) 理屈では、すべて、わかっていることばかりかと思います。しかし、これらを意識して、日頃練習していないと、本番ステージに立つと、何一つ、できなくなってしまいます。息のコントロールや支え、力を抜くこと、人前に立って緊張した際、一番できなくなることです。日頃の練習が大切です。 頭で理解するのではなく、体に覚えこませる練習が必要です。頑張りましょう!! ------------------------------------------------------------ その他の注意ポイント(今後、更に詳しく書いて行きたいと思っています。) ★楽器を固定させる 楽器がしっかり固定していないと、口の周りに負担がかかります。リッププレートを顎へしっかり押し当てます。
(左肘でしっかり、楽器を顎へ押し付けておくことが大切です。(曲の途中で楽器が動かないためにも、)しかし、顎には力が入らないように!
★口の中を狭くこれまで、口の中、喉は広く開けて!という常識が既に、崩れかかっています。時には、口の中を最大限、狭くすることで、少量で力強い音を出すことができます。 両方を使い分けることが、これからは必要となることと思います。 ★ビブラートこれまでの日本人のビブラートは大波にゆれるビブラートが多いように思います。しかし、細かく、殆どゆれを感じないビブラートの奏法をマスターして、両方を使い分ければ、もっと、曲想がつくことと思います。
★メンタルな練習
夜寝る前など、寝転がって目をつぶって、自分がステージに立った状況を思い描いてみます。会場のこと、目の前にいる観客のこと、当日、ドキドキする状況を思い描きます。(せっかく寝る前に、ちょっといやかもしれませんが、、)その状態で、大きく息を吸う練習、そしてリラックスする練習を行います。
★本番の練習は本番で
本番に何が起こるかは、練習の時にはわかりません。1回1回のステージを最終目的と決して思わず、今度の本番はその又次の本番の練習だと思って、臨まれるとよいかと思います。ステージの上で、自分がどうなるのか?
しっかり、チェックして、またその次の本番にむけて修正していくことを繰り返していくことが必要かと思います。
やっぱり、ダメだった、、で終わらず、それを含めて練習だと思って気長に、世界一のフルーティスト目指しましょう。
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